ブログのアクセス数が増えてきたら、直メールをいただくことが増えました。
こんな僕に相談してくださる人もいて、なんだかヘンな気持ちです。
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30代の男性からメールをいただきました。Kさん、ありがとうございます。
●経済的には、会社を辞めて自営でやっていくことができそう。
●会社を辞めて、自由に仕事をしたい
●自営の仕事の性質から、一人作業になりそう
●自由になりたいけど、孤独にはなりたくない
要約するとこういった内容でした。
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正直に言うと、「知らんがな!」と初めは思いました。(Kさん、ゴメンね)(^^;)
「自由」と「孤独」ってセットみたいなもんだから、「たくさん食べたいけど太りたくない」みたいな相談だな、と思ったのです。
でも、「早期退職後のイライラの原因は、自分でも意外なところにあった」に書いたように、僕にもそんな「ないものねだり」的な部分が確かにあるのです。
今現在、僕は、家族以外のコミュニティに、存在できていないし、感謝もされていないし、評価もされていません。
この状態は、とても気楽で心地よいのですが、反面、自分の中で何か空虚な感じが残るのです。
僕にとっては、誰かに「ありがとう」と感謝されて、「どういたしまして」と返せることがとても重要なことだったのだ、と気づき始めています。
学校を卒業してから長い時間、会社組織にいたから気づかなかったけれど、組織に属することで、あまり意識せずに、社会的欲求や承認される欲求が満たされていたことに、退職してから初めて気づいたというわけです。
これは自分にとって、意外なことでした。
「自由に生きられるなら、自尊心なんて必要ない」と長い間、考えていたからです。
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また、「何をもって『孤独』とするのか?」ということも、考えるべきだと思いました。
僕は、会社を辞めてから、人と話す機会がものすごく減りました。
飲み会や電話・メールはほぼ無くなり、家でパソコンの前にへばりついていることが多くなりました。
少し淋しいな、と思うことはありますが、孤独でツラいな、と感じることはほとんどありません。(性格や素質(?)もあるとは思いますが・・)
現代は人とのつながり方が多様で、特にネットの世界ではなんとなくつながっている「ゆるい関係」も存在するので、
誰とも会わなかったら「孤独」なのか?
誰とも話さなかったら「孤独」なのか?
を、もう少し考えた方が良いかなぁと思います。
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Kさんとは、その後もメールのやり取りをしています。
まだ30代で、自由を渇望しているようでもなく、会社仲間とワイワイやるのも楽しそうに感じられたので、も少しゆっくりじっくり考えてもいいんじゃない?という感じに落ち着いてきました。
最後に、Kさんへ、または、迷っている方に、「迷っていいんじゃない?」という想いを込めて「Work Shift」の文章を。
幸せで、充実感を味わえて、未来に押しつぶされない職業人生を送りたい人は、なにを転換するべきなのか。まず、自分の前にどういう選択肢があり、それぞれの選択肢を選んだ場合にどういう結果が予想され、なにを諦めることになるのかを明確に理解しなくてはならない。
<シフト>をおこなうとは、覚悟を決めて選択をすることだ。
主体的な選択をおこなうためには、これまでより深く内省し、自分の選択がもたらす結果を受け入れる覚悟が必要だ。
未来に向けた<シフト>について理解を深めれば、あなたはきわめて大きな選択を迫られるようになる。あなたがバランスの取れた生活を重んじ、やりがいのある仕事を重んじ、専門技能を段階的に高めていくことを重んじるのであれば、それを可能にするための<シフト>を実践し、自分の働き方の未来に責任をもたなくてはならない。
不安の感情に対する考え方を変える必要がある。自分が直面しているジレンマを否定するのではなく、強靭な精神をはぐくんで、ジレンマが生み出す不安の感情を受け入れなくてはならない。自分の選択に不安を感じるのは、健全なことだ。深く内省し、自分の感情にフタをしない人にとって、それはごく自然な心理状態なのだ。不安から逃れたり、不安を無視したりする必要はない。そのジレンマの中にこそ、あなたが光り輝くチャンスが隠れている。
自分がどういう人間なのか、人生でなにを大切にしたいのかをはっきり意識し、自分の前にある選択肢と、それぞれの道を選んだ場合に待っている結果について、深く理解しなくてはならない。そのためには、自分が望まない選択肢にきっぱりノーと言う勇気が必要だ。自分が大切にしたい要素を優先させる職業生活を送れる場を積極的に探す姿勢が必要だ。「普通」でありたいと思うのではなく、ほかの人とは違う一人の個人として自分の生き方に責任をもち、自分を確立していく覚悟が必要だ。
コメント
孤独とはその人の気持ちの持ちようだと思います。
よくFACEBOOKに友人といつもワイワイ飲んだりしてる写真をアップしてる人が居ますが、あの中にもかなり孤独な人がいると思いますよ。
自分の孤独を紛らわすために無理に集団にはいって、仲良く友人が多い自分を演じている。
物理的に一人でいても全く孤独じゃない人もいます。
招き猫の右手さん、コメントありがとうございます。
確かに精神的な孤独というのはありますね。
家族がいても孤独を感じる人もいると思うし、誰とも会っていなくても孤独を感じない人もいますね。
書いていて、孤独への耐性が強いと自由になれる確率が高まると思いました。
正吉さん、初めまして。
来年リタイアする!と決めてから、その関連のブログを読むようになりました。 実践していらっしゃる方々の体験談や考え方は何より参考になりますね。 ブログを読み漁っている最中ですが、コメントするのは初めてです。
第1号、おめでとうございます(笑)。 これからも色々勉強させて下さい。
『自由と孤独』はよくセットにされて論じられますね。 自由のダークサイドが孤独、みたいな(笑)。 狂ったように仕事して来て孤独ってヤツを感じる暇も無かった人生ですが、正吉さんと違って「おひとりさま」なので、リタイアしたらもしかして孤独とやら感じたりするんでしょうかね〜? 「独りの時間が何より好き! 孤独上等!」とか言えなくなるんでしょうか。 正吉さんの仰る通り、性格や素質がかなり大きいと思うんですが、果たして自分がどう変化するのか、今から楽しみです。
『不自由で孤独』な人生だけは御免被りたいものですね。
ちえさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
コメント第1号、光栄です。ありがとうございます。(^^)
今まで孤独を感じる暇も無かったのなら、リタイアしたら孤独を感じるかもしれませんね。2,3年経つとハッキリわかってくるんでしょうね、きっと。
僕もまだまだどう変化するかわからないので、楽しみです。