田舎で家を建てるための土地を探す(後編) -僕の田舎暮らし物語26-

2-13.田舎で土地を探す(後編)

田舎での土地探し。

次にやったのは、近所の気に入った土地を見つけて、その土地の持ち主を調べて直接交渉してみる、というやり方だった。

借りていた家から徒歩3分くらいに、手頃な土地があった。

まっ平らな土地だし、景色もいいし、その土地の東側には小川が流れていた。

この土地に家を建てられたらウレシイなぁ、と前から考えていた場所だ。

でも、その土地が誰のものかわからない。

近所の家を訪ねて聞くのが一番手っ取り早いのだけど、いきなり家に行ってピンポンを押して

「隣の土地は誰の土地かわかりますぅ?」

なんて聞くのは、ちょっと度胸がいる。

なので、その土地の周りを長男を連れて何度も散歩に行き、近所のヒトが長男に「ボク、何歳?」などと聞くのを待っていた。(非効率だなぁ。)(^^;)

そのうち、ある一軒の年配の夫婦となんとなく挨拶を交わすようになったので、思い切って聞いてみた。

「あの土地を欲しいと思っているんですけど、持ち主(地主)のヒトを知ってますか?」

「あの土地は元は田んぼだったんだよね。でも誰の土地かは知らないねぇ・・」

そこで地主さんを自分で調べてみることにした。

まず、土地の場所の住所を調べる。

住所は都会のように「XX区1丁目2-3」なんて表記はない。

「○○町1234-12」と、とてもアバウトな表記だ。

また、電柱に「XX区1丁目2」などとは書いてないので、住所は自分で調べるしかない。

場所の見当をつけ、市立図書館に行き、「ゼンリンの住宅地図」を見てみる。

その土地のだいたいの住所を調べる。

次に、法務局に行き、その住所で登記簿を取り寄せる。

その登記簿には、どの土地が、どこの何てヒトの持ち物か書いてあるのだ。

(登記簿を発行してもらうのは有料でした。当時は500円かかりました。)

地主さんの住所がわかったので、その家を訪ねてみる。

30過ぎたオトコが一人で行くと、なんとなく門前払いされそうだったので家族4人で行った。

地主さんの家は、古びた土蔵がある広い家だった。

チャイムを押しても、鳴っているのか鳴っていないのわからない。(田舎には結構こういう家が多い)

返事がないので、ドアを開けてみる。開く。

「こんにちわ~。」

怪訝そうな顔をしたおばぁちゃんが顔を出す。

「あの、えと、ワタシ、近所に住む正吉と申します
実は、あの土地が気に入って、あそこに家を建てられればいいなと思いまして
えと、その、もしダメならそれはそれで
でも、あの、もしよろしかったらあの土地を売っていただければと思って
こうして伺ったんですが・・。」

こんなお願いを初対面のヒトにするのは、初めてのことなのでシドロモドロである。

おばぁちゃんは家主を呼んでくれた。

この家の長男と思われるヒト(40歳くらい)が現れ、

「あの土地は息子の家を建てようと思って整地した土地なので売ることはできないんですよ」

とキッパリ言われてしまった。

う~ん、残念。

この方法で3軒の土地で試みたけど、やはりうまくいかなかった。

でも、新聞広告に出てくる土地情報には満足できない。

よし、じゃあ、今度は「競売物件」ってのに挑戦してみようじゃないの!

というわけで、僕は甲府の裁判所に向かったのであった。


ずーっと前に僕が別サイトに書いていた記事を再掲しています。1990年~2005年くらいの話です。

続きます。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ ←ランキングに参加しています。他のセミリタイア記事に興味があればタップしてみてください (^^)
#早期退職

コメント

タイトルとURLをコピーしました