「タックスヘイブン」を読みました

お盆休みが終わり、退職についての話し合いがすぐに始まるかと思いきや、上司は忙しくてそれどころではありませんでした。

そりゃそうですね。僕にとっては大きな問題でも、会社や上司にとっては山のようにある問題の中の1つに過ぎません。

帰省中に、橘玲さんの「タックスヘイブン」を読みました。

ネタばれしない範囲で感想を書いておきたいと思います。

橘さんが書く本は「金融・ファイナンス」「社会学」などのジャンルが多いけれど、この「タックスヘイブン」は、ジャンルに分けると「ミステリー」「サスペンス」「ハードボイルド」になるようです。「知的エンターテイメント・ノベル」なんてことも言われています。

過去にも「マネーロンダリング」や、「永遠の旅行者」で橘さんの小説を読みましたが、今回の「タックスヘイブン」も面白く読めました。

この物語の舞台は日本とシンガポール。
国民1人当たりのGDPが日本よりも高い国。東南アジアにあるとても小さくてキレイな国。僕はシンガポールのことをよく知らず、これくらいの知識しかなかったので、この本でシンガポールの印象がだいぶ変わりました。

「シンガポールはほんとうは貧しい国なのよ。国土のほとんどは熱帯雨林のジャングルで農産物を育てる土地もない。電気もガスも自力では供給できない。製造業はすべてタイやマレーシアに移ってしまったから、いまはタックスヘイブンとして金融業で生きて行くしかない。だからみんなMBAを取って、外資系の会社や大手銀行に入ってキャリアを積もうと必死になる。」

 
これは物語中のシンガポール女性刑事 アイリス の言葉ですが、東南アジアの国らしくない印象を受けます。

シンガポールで成功した日本人金融コンサルタントがホテルから墜落死することで始まるこの物語は、約500ページもありますが、最後まで息をつかせない感じで一気に読めてしまいます。

そして、橘さんが書いた小説なので、当然単なるサスペンス小説ではありません。

本書で描かれるタックスヘイブンを利用した租税回避の手法はあくまでも著者の想像上のものであり、税法およびその他の法律に関するコメントは私的見解である。読者が自らの責任においてこれらの手法を試みることは自由だが、それが現実に効力を有する保証はない。また、それによって惹起されるであろういかなる事態に対しても、著者および出版社はいっさいの責任を負わない。

 
「マネーロンダリング」や「永遠の旅行者」にも書かれている注記がこの本にも書かれていました。
「(あ、その手があったか)と思うのは勝手だけど、やるなら自己責任ですよ」というメッセージに隠された租税回避のヒントがあちらこちらに書かれています。

   
 

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