中野信子さんの「メタル脳」-天才は残酷な音楽を好む- -モーツァルトよりメタリカを聴け!-

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中野信子さんは、脳科学者で医学博士でもあります。

サイコパス』や『ヒトは「いじめ」をやめられない』などの著者でもあり、「ほんまでっかTV」などのテレビ番組にも出演しているので、知っている人も多いかもしれません。

単純に中野さんが美人ということもあるんだけど、僕はなぜかこの人がとても好きで、「この人にはウソがないな」と感じていました。

どうして、「ウソがない」と思うのかわからなかったんだけど、『メタル脳』という本の一章「わたしを救ってくれたメタル」を読んで、何となく理由がわかりました。

(中学の頃)音楽の話と言えば、彼女たちが盛り上がっているのはもっぱらアイドルの話題でした。わたしは性格的にも、そんなみんなの輪の中に積極的に入っていけるタイプではありません。いや、「輪の中に入っていきたくなかった」というのが正しい表現かもしれない。

誰もが同じようなものを好み、それこそ音楽も同じようなものを聴く。語弊があるかもしれませんが、正直に言ってそんな人たちが「みんな同じ顔に見える」と感じていました。

「ああ、困ったな…」。そう思いつつ、まわりから浮いているのを肌で痛いほど感じながら、困惑とともに毎日を生きていたのです。

-『メタル脳』P18より-

僕も中学・高校時代は「浮いている」生徒だったので、あまり友達がいなくて(今もだけど)、「ああ、困ったな…」と思いながら生きていました。

友達とワチャワチャと遊ぶのは楽しいんだけど、どこかで(あまり群れたくない)という気持ちが常にあって、淋しがりのクセに孤独を好む、みたいなおかしな感情にいつも困っていました。(今もだけど)

中野さんは女性なんだけど、この文章に表れているようなオトコっぽさに僕は惹かれるのかもしれない。

あるカテゴリーの音楽を身近なものとして常に傍らに置くことによって、他人から不当におとしめられることを防ぐことができているかのように思えて、わたしにとっては(メタルが)救いの一つになりました。

(中略)

自己評価を過剰に下げることなくこの時代を乗り切ることができたのは幸いだったと思います。

-『メタル脳』P33より-

この文章にもとても共感します。

特に高校時代(僕はわりと暗黒だった)に、ハードな音楽にのめり込んでいなかったら、自己否定ばかりしてしまって、ズーンと地の底まで落ちていってたかもしれないなぁ、と思うことが僕にもよくあるのです。

中野さんと自分に共通しているのは、中高生のときに持っていた「こじらせ感」のようなものが未だに残っている所なのかも。

中野さんのことが好きなのは、大人になっても、その「こじらせ感」が見え隠れするからなんだろうなぁ、たぶん。

僕は、中学生のときに「メタル」とは言えないかもしれないけど、「レインボー」というバンドの音楽を聴いて、「リッチー・ブラックモア」というギタリストを知り、ハードロックヘヴィメタルの音楽にのめり込んでいきました。

その頃からずっと好きなバンドは、RAINBOW、DEEP PURPLE、LED ZEPPERIN、AC/DC、IRON MAIDEN、GUNS’N ROSES、METALLICA、などの有名どころ(?)のバンド。

少しマイナ―になると、UFO、MSG(MICHAEL SHENKER GROUP)、ALCATRAZZ、OZZY OSBOURNE(オジンオズボーンじゃないよ)、RISING FORCE、LOUDNESS、などなど。

高校生のときに、イングヴェイ・マルムスティーンというギタリストが出てきた時には、本当にビックリしました。
こんなに速く弾けてしかもメロディアスで艶のある音を出すカッチョイイギタリストが世界にはいるんだな、と驚くと共に、いくら練習してもマネさえも出来ないことにひどく落胆したことを覚えています、(^^;)

「ヘヴィメタル」は多くのサブジャンルがあって、ちゃんと分別しようとすると大変だったりします。

参考:ヘヴィメタルのサブジャンル – Wikipedia

このようなジャンル分けを見ていると、僕はやっぱりヘヴィメタというよりは、好きな音楽はハードロック寄りになるのかも知れないな。

「メタルファン」と少し違うのは、僕はギターを弾いていたので、ギタリストがカッコよければメタルでもハードロックでも何でもいい、と思っているところがあるので、純粋なメタルファンではないのかもしれないです。

でも、メタルが持つ「重厚感」「荘厳感」「メロディアス感」「息が詰まるような緊張感」が、今でも大好きです。

この本『メタル脳』では、中野さんの脳科学者としての知見を生かした

「メタル」が人に与える影響

「メタル」を聴くメリット

今「メタル」を聴く意味

などが熱く語られています。

「メタル愛」が強過ぎて、なんだかとてもウレしくなってしまいました。(^^)

中野さんはこの本の中で、メタルは「反社会的」ではなく「非社会的」なのだ、と書いているけど、その主張にも共感します。

・多くの人がきれいごとで片づけていることに対して、「そうじゃねーだろーよ」と主張すること

・集団ではなく、個として、自分の意見を一貫して持ち続けること

それが「メタル精神」なのだということを改めて認識しました。

(この本を読むまではそこまで深く考えてなかったです)(^^;)

誰にでも薦められる本ではないかも知れないけど、若い頃によく聴いていたとか、今でも聴いている、メタルやハードな音楽が好きな人には是非読んでもらいたい本です。

 

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