帰省した時、母親からもらったポケットティッシュに 実家の近くにあるマンションの広告が入っていました。
「モデルルーム公開中です!」
「ご来場の方にもれなく3,000円の商品券をプレゼントします!」
「キッズゲームコーナー無料!お菓子詰め放題です!」
そのマンションの近所で、小さな子供がいる夫婦なら「ちょっと出かけてみようか」という気になりそうです。(僕なら行っていたと思います)
広告は、カラフルで夢のある写真と共に、マンションの特徴とメリットを4点にまとめていました。
1.「太陽と眺望を享受する、南向きの配棟計画」
2.「月々4万円台から購入可能」
3.「素敵・快適・便利をかたちに。『ミセス・スタイル』のある暮らし」
4.「公園も、学校も、スーパーも徒歩10分圏内の利便性」
その他にも、
「消費税5%で購入できるのは今だけです」
「住宅ローン減税、贈与税特例の対象物件です」
「『私はこれで決めました!』すでに契約した方のアンケート内容です」
(当然ですが良い意見しか載せていません)
など、決断を迫る必要性と、お買い得であることと、購入を決める正当性を満たすための言葉が並んでいます。
とても良くできている広告だと思いました。
僕がこの地域で住む場所を探していて、もう少し若くて、まだ子供が小さくて、定年まで会社勤めをする覚悟があって、住宅購入やローンの知識が無ければ、購入しちゃってるかもしれません。
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一つ一つ、いやらしくツッコミを入れてみたいと思います。
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1.「太陽と眺望を享受する、南向きの配棟計画」
このマンションは4/5の部屋が南向きなのだそうです。
南向きの窓を開けると隣のビルの壁だったアパートに住んだことのある僕にとって(泣)、南向きはとても重要なポイントです。
しかし、このマンションの販売価格帯を見てみると「2,790万円~3,890万円」となっています。
最低価格の2,790万円で購入できる部屋は、おそらく南側では無い1階の部屋なんだろうな、ということが予想できます。
2.「月々4万円台から購入可能」
「え、4万円?マジで?」と思ってしまう金額です。最低価格でも「3LDK+WIC」のお部屋です。(WICは、ウォーク イン クロゼットの略だそうです。知らなかった。)
広告の説明を見ると、
「頭金60万円、残金の2,730万円を金利0.775%で借り入れると、毎月の返済額は49,489円。ボーナス時返済額148,677円(年2回)」
とありました。
なるほど。ウソではありません。
「49,489円」という金額がミソで、「49,500円」以上だと「4万円台」とは言えない気がします。「4万円台」と言えるギリギリがこの「49,489円」なのかなぁと思います。
そして、もう一つのミソは、何年支払うのか、何回支払うのかが一切書いてありません。(広告の下の方にある注記にも書いてありません)
仕方ないので、僕が計算してあげました。(笑)
ボーナス時148,677円×2回=297,354円 + 毎月49,489円×12回=593,868円 = 1年で、891,222円
@ローン計算 で計算してみると、返済総額は約3,100万円になり、「35年ローン」であることがわかります。
「35年ローンだって35年後には自分の家になるんだし、1年の家賃が90万円くらいになるんだから今の家賃より全然安いよ。買っちゃおうよ。」と決断してしまいそうです。
でも、そんなに安いわけないですよね。
長くなるので次回に続きますね。
コメント
これ、とても好きな話題です
虚偽のない微妙な表現をするために
何度も赤入れしながら文言を考えているんでしょうね
次回も楽しみにしています
失礼かもしれませんが今回の記事は、消費しないピノキオさんの影響を受けている記事かも、と僕は思っています。
続きを書きましたので、読んでみてください。