仕事と家族の問題(後編) -僕の田舎暮らし物語18-

2-6.仕事と家族の問題(後編)

田舎で勤め始めた工場の新システムのスケジュールは予定どおりには進まなかった。

システムで使うマスタの整備の遅れや、プログラムの不具合が続いた。

今までコツコツとやってきた作業がムダになったり、現場サイドからの突き上げが出てきたりで、新システムプロジェクトのメンバーはヘトヘトになっていた。

僕も、早朝出勤や午前様の仕事が続き、かなり疲れてきた。

家に帰っても一人なので、カップラーメンを食べたり、お酒とおつまみで夕食を済ませてしまうようになったりして、まるで独身時代に戻ったようだった。

本来であれば(?)、久々の独身貴族となれたのだけれど、
時間も無いし、
お金も無いし、
疲れてるし、
で、かなり精神的にも凹んでしまっていた。

週末、休日出勤が無い時は、クルマで妻の実家に帰っていた。
この往復はそんなにツラくはなく、週末に家族と会えるのが楽しみだった。

平日は、2日に1回くらいのペースで実家に電話をしていた。
実家には、妻の両親と義姉夫婦とその姪っ子2人がいるので、いつもとても楽しそうな雰囲気だった。
長男くんと電話で話してみても、姪っ子との遊びで忙しいようですぐに「バイバイ」と言われてしまった。

電話を切ると、田舎の静かな家でテレビの音だけが鳴っていた。
なんだかとても物悲しかった。。。

横浜で仕事をしていた時だったら、帰りに仕事仲間と

「ちょっと一杯行きますか」

と言えたのだろうけれど、まだ一緒に飲みに行くほど仲の良い人もいなかったし、クルマ通勤なのでお酒を飲むことも出来なかった。
近所に居酒屋も無い。(というか歩いて行ける店が無い)

この頃は、

(やっぱり、Iターンで田舎暮らしなんて、間違った選択だったのでは・・・)

などと暗い気持ちになることが多かった。

そして10月、次男くんが産まれた。


ずーっと前に僕が別サイトに書いていた記事を再掲しています。1990年~2005年くらいの話です。

続きます。

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