前会社に勤めていたときの友達から久々に連絡があって、都内への出張を機に会うことになった。
彼女は、僕よりもずっと若くて、仕事上での接点はほとんど無かったのだけど、あまりメジャーではないロックバンドのことが好きだ、ということがわかって仲良くなった人だった。
会社への忠誠心がほとんど無く、ヘンな愛社精神も上昇志向も無い、というのが2人の共通点だったのかもしれない。
僕が会社にいた頃に、何度か一緒に飲みに行ったことがあるくらいだったけど、いつもくだらないバカ話ばかりして、ゲラゲラ笑っていた記憶がある。
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久しぶりに会った彼女は、全然変わっていなくて、相変わらず綺麗で、聡明で、まっすぐに目を見て話すクセも変わっていなくて、何だかとてもうれしかった。
バカ話もたくさんしたかったのだけど、僕が辞めた後、会社にいる人たちがどう変わったのかを知りたくて、会社の人の話ばかりになってしまった。
もうどうでもいいや、と思っていた会社なのに、懐かしい人たちが今どうしているのかはちゃんと気になるんだな、ということに自分でも少し不思議な気がした。
手と口の周りをギトギトにしながら鶏の丸焼きを食べる、全然気取らない彼女と、ビールとワインと日本酒を飲んで、終電近くまで話し込んでしまった。すごく楽しかった。
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「私が面白いなと思う人は、みんな会社辞めちゃうんですよ」と彼女は言っていた。
僕はそんなに面白い人間じゃないけれど、その言葉は何となくわかるような気がした。
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僕は、いつも会社の悪口ばかり書いているけど、
こういった素晴らしい友人との出会いがあるから、会社に入ってよかったと思うこともあるのですな、
とキレイにまとめてみたりする。
コメント
僕もたまに前職の人と会って飲んだり話したりします。
前々職も前々々職の人とも会いますね。
無駄は無いと思うんですよ、全ての出会いに意味があって、それぞれ大切な人間関係です。
面白い人もいますしね。
招き猫の右手さん、コメントありがとうございます。
たまたま出会った場所が会社だった、ということですよね。
良い友人は大切にしようと思います。(^^)
それもあなたの大切な軌跡なんだと思う。
Spritsさん、コメントありがとうございます。
「軌跡」。そうか。ありがとうございます。