田舎で住む家を探す(中編) -僕の田舎暮らし物語10-

1-10.田舎で住む家を探す(中編)

雑誌やインターネットの物件情報は あまり集めることができなかった。

4月後半になり、アセリが出てきた。

引越予定は6月半ばだ。

6/21付けで、山梨の新しい会社に出勤しなければいけないから、その前には引越をしておかないといけない。

物件を探す時間は週末しかないが、挨拶や引越の準備などで週末も忙しいので、毎週末に山梨に行くワケにもいかない。

「このゴールデン・ウィークが勝負だ」と自分に言い聞かせた。

ゴールデン・ウィークに3日間の自由な時間が取れたので、妻子を横浜のアパートに残し、クルマで山梨に向かった。

まずは、職場の近くで物件を探した。

クルマで職場近辺をグルグル回って、アパートなどを物色する。

(あ、良さそうだな)と思うアパートには、空き部屋はなかった。

「貸家あります」なんていう看板が無いかなぁ、と思うのだが、それも全く見つからない。

アセっていたこともあって、空家っぽい家を見つけて、近所を歩いている人に
「借りられる家を探しているのですが、あの家は空家ですか?」
と聞いてみたりもした。

(コイツ、あやしい・・・)

という顔をされ、「空いてるけど、たぶん貸さないとと思うよ」と冷たく言われてしまった。

考えてみれば当たり前だ。
都会でだって、そんなことを言ってくる人がいたら警戒しちゃうもんなぁ。

(これはもう、不動産屋に頼るしかない)と決め、前もって調べておいた不動産屋をあたってみた。

しかし、それらの不動産屋は別荘地専門が多く、希望の貸家物件やアパートの物件は全く無かった。

次に、ふつうの不動産屋(なんだそれ?)を探した。

しかし、駅前に行っても不動産屋が見当たらない。

(駅前に不動産屋がないのか・・・)
と落胆しながらも、公衆電話ボックスに飛び込み、電話帳で不動産屋を探した。

片っぱしから電話をして、物件情報を聞く。

でも、やはり、希望の物件はなさそうだった。

時期も悪かったのだ。

借家物件やアパート物件は3,4月と9,10月に動くことが多い。
ただでさえ少ない物件は、5月ではさらに少なくなる。

丸1日 八ヶ岳南麓を車でグルグルと回ったが、収穫はなかった。

その日は、釜無川(富士川)の川原にテントを張った。
(お金節約のため、この2日間はキャンプをした)

川のせせらぎを聴きながら、たき火をして、コンビニで買ったバーボンを飲みながら、
(このままじゃ見つかりそうもないなぁ)
と途方にくれてしまった。

今日行った、白州町の不動産屋さんが、
「このヘンは物件が少ないから、甲府の方まで下って探した方が良いよ」
と言っていた。

明日は甲府で探してみるか、と考えながら寝袋に入った。

ずーっと前に僕が別サイトに書いていた記事を再掲しています。1990年~2005年くらいの話です。

続きます。

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#早期退職

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