今日の夕方、すっかり日課となったウォーキング中に、1人のおじいさんを見かけた。
そのおじいさんは、家の敷地から出てきた。
初めて見るおじいさんだ。
杖はついていないけれど、少し足元がおぼつかない。
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僕は早足で歩いていたんだけれど、そのおじいさんを追い抜くのが何となくイヤで、歩く速度を落とした。
50mくらい歩けば左に抜けられる道があったので、速度を落として、おじいさんが進むのを待った。
おじいさんが左に曲がるなら僕はまっすぐ進めばいいし、おじいさんがまっすぐ行くなら僕は左に曲がればいい。
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すると、家の敷地からもう1人、おばあさんが出てきた。
そのおばあさんは足元がさらにおぼつかない。
ヨロヨロだ。
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おじいさんは、おばあさんが自分に近づくのを待っているようだった。
立ち止まっている。
2人とも、90歳近いのではないだろうか。
おばあさんが、おじいさんに近づいたとき
おばあさんが、おじいさんの手をとった。
おじいさんは(大丈夫か?)という感じで、手をつないだ。
2人は手を取り合いながら、その道をゆっくりとまっすぐに進んでいった。
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僕は道を左に曲がって進んだ。
なんだかわからないけど涙が出てきた。
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